kです!
今回は、
「お金の誕生前にすでに利子はあった」 というお話。
キリスト教は長い間利子をとることを禁じてきました。
そのために異教徒であるユダヤ人に金貸しが多かったワケです。
イスラム教は今でも利子をとることを禁止しています。
日本でも「金貸し」や「サラ金」のイメージで、
悪い印象を持つ人が多いけれど、実は「利子」ははたいへんに古い歴史を持っているのです。
実は、貨幣が出来る前から「利子」は存在していた。
人間の経済活動の根本なんですね。
詳しくは、
紀元前3500年ごろのメソポタミア文明にまでさかのぼります。
現在のイラクですね。
チグリス川とユーフラテス川の間にある肥沃地帯に、
シュメール人の国が生まれました。
彼らは大規模な灌漑(かんがい)農業を始めると、
やがて生産物に余りが生まれるようになりました。
すると、農業で働かなくてもいい人間が登場して、
神官やあるいは王様や統治者となります。
権力者の誕生ですね。
彼らのような人間は、
共同体の大半を占める食料生産の従事者と違って、
生産労働には従事しません。
その代わりに生産物を民に分配します。
管理職みたいなものです。
民から集めた余剰生産物の管理は最重要問題でした。
その年、自分の国では、どのぐらいの収穫があったか。
あるいは、誰が、どのぐらい税を納めたかを把握しないといけない。
今でいう経営が必要となったのです。
どうやったかというと、
彼らは最初、倉庫に貯蔵された小麦の量に応じて、小さな「泥だんご」を置いたんです。
一定の量に対して、一つの泥だんごを置く。
「トークン」と呼ばれるもので、見た目は「おはじき」に似ています。
これを在庫の出し入れに応じて棚から棚へと移動するわけです。
トークンが一定量集まると、
それを管理するための「エンベロープ」という封筒に入れて管理する。
大きな丸型で、いまでいう貯金箱に近い形状をしていました。
そのうち、このエンベロープは「粘土製の板」に置き換わります。
板の表面に、楔形の文字で収穫物の情報を記録する。
文字の誕生です。
この形が非常に面白いんですが、
記録板の形が現在のタブレット型端末と似ているんです^^。
こうしたタブレットはすでに50万枚以上も出土していて、
シュメール人の在庫管理はかなり高度で複雑だったということがわかっています。
年に1度は棚卸しをし、決算まで行っていたといいます。
こうしたなかには、返済条件の書かれた借用書もありました。
メソポタミアのハムラビ法典には、
穀物の貸し借りには「33.3%」が、
銀の貸し借りには「20%」の利子が、
約1年でつくことが明記されています。
このころはまだ貨幣がないので、
穀物や銀など現物に対する重量をベースに利子が支払われた。
これは、「上限金利」だと考えられています。
上限があるということは、のちの時代のように、
高利貸しが社会問題化していた可能性があります。
「お金の誕生前にすでに利子はあった」ワケです。
これは、20世紀のある時期まで、
貨幣のなかった地域でも普通にあることでした。
例えば、アフリカなんかはそうですよね。
ある人が豚をつがい(夫婦)で借りた場合、そのつがいに子どもができたら、
それを利子として返します。
貨幣が流通することのない地域でも、利子は存在しているんです。
お金を貸すことによって、
自分が儲ける機会を譲る代わりに、
他者が儲ける機会を与えるワケです。
その対価として、利子による所得を得る。
これは、古くから続いてきた人間の基本的な経済的営みなんです。
「お金の誕生前にすでに利子はあった」ワケです。
仮面銀行マンk
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