kです!
電撃的なマイナス金利導入から1週間がたちました。
そんな中、現在の世界の金融市場では、
欧州からカナダ、オーストラリアに至るまでの中銀が、
今後追加緩和に向けた準備を進めています。
あまりに多くの国・地域で金融緩和が同時に実施されるとどうなるのか?
それは、その効果が相殺されてしまうはずです。
結果、
各国の中銀間で通貨切り下げ競争に発展しかねません。
今年に入ってからの金融市場は、
中国株が急落し、原油価格が30ドルを割る展開。
これを受けて欧州中央銀行(ECB)は3月の追加緩和を示唆し、
イングランド銀行(英中央銀行)は近く利上げを開始する可能性をにじませていたコメントを撤回。
日銀がマイナス金利導入という予想外の措置を打ち出し、
ゼロ金利政策を放棄しました。
つまり、
日銀は、政策金利はゼロが限界だというこれまでの想定を覆しました。
今後の緩和で、
世界全般の債券利回りは大幅なマイナスで取引されることになります。
ECBは中銀預金金利を現行のマイナス0.3%から年内にマイナス0.5%まで引き下げるとの予想です。
日銀黒田総裁も、必要なら追加緩和する余地はあると、強調しています。
米連邦準備理事会(FRB)は、
昨年12月に約9年ぶりに利上げを開始しました。
それでも既に、
FRBのフィッシャー副議長は1日の講演で
「今のボラティリティの影響を判断するのは難しい。もしも金融環境を持続的に引き締める事態になれば、
それは世界経済が減速を続け、米国の成長率と物価上昇率に影響を与える可能性があることを示唆する。」
と言っています。
今年は3回か4回利上げがあると議論されていた状況とはまったく異なる状況。
利上げ観測は急速に後退しているので、
市場の混乱がさらに拡大すれば年内利上げが完全に消滅しても不思議ではありません。
量的金融緩和は第1次、第2次と進んでいくにつれて効果が弱まり、
大幅なマイナス金利は銀行の収益を損なうとともに、
資産バブルを拡大させることになるでしょう。
緩和効果をもたらすであろう通貨安も、
通貨安に誘導しようとする中銀が多くなり過ぎて、
結果通貨戦争につながり、効果は限られることになるかもしれません。
米国以外の世界中がゼロ金利以下に?
仮面銀行マンk
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